レドックスフロー電池用 双極板

FJコンポジットではレドックスフロー(RFB)電池用双極板を、カーボン粉末から金型成形しています。 材質や製造方法から研究を重ね、現在は高品質な双極板を全自動で量産化しています。
双極板はRFBの主要部材であり、高い耐食性と通電性が求められます。
弊社では、炭素粉末と耐食性の高い熱可塑樹脂を用いた独自の製造技術を開発しました。

材料と構造

カーボン粉末と樹脂による金型プレス成型。
様々な材料をブレンドすることで、理想の性能を実現。
流路形状、流路幅に大きな制限がない。
裏表別形状が可能。

カーボンセパレータの物性表(一例)

カーボンセパレータの物性表(一例)

物性

性能

体積抵抗値 5mΩcmを達成

曲げ強度 35MPa

高精度な平面度で成型

大判カーボン双極板を製造可能
950mm x 450mm

様々な厚みに対応
1mm~10mm程度

低コスト、ハイサイクル成型
材料の選定から独自開発をしました。

高い曲げ強度

独自開発品は高い曲げ強度を示す

価格性

自社開発の双極板成型ライン(S-MARCシステム)により全自動で量産化を実現。
製造方法から細かく見直し、効率的な製造ラインを確立。
24時間体制で無人化でき、大幅な人件費削減。

1点ずつの試作も可能
多様な溝パターンに対応可能です。まずは希望の形状をお問い合わせください。

加工例

S-MARCシステム

用途

安全で長寿命な蓄電池として

レドックスフロー(RFB)電池とは、簡単に言うと「大量の電気を蓄えられる電池」つまり「大規模畜電池」です。
電気は溜めるのが難しいという問題がありますが、RFBならば“安全に長寿命”で蓄電できます。

役割①:安全に無駄な発電を無くす

電池で身近な例をあげると、小型電池があります。これは小さい電気を蓄えることができますが、大型電池にすると安全性などの課題が生まれます。
大型電池以外で蓄える方法がダムです。電気エネルギーを位置エネルギーに変換するのですが、変換率は50%台と非効率です。これが電池ならば変換率90%で溜めることができます。

役割②:電気の安定供給

原子力発電は省エネで安定供給ができると考えられていますが、一度稼働してしまうと簡単には止めることができず、昼夜問わず地震の時も稼働します。
自然エネルギーはエコですが安定供給が難しいです。
例えば太陽光発電は昼間しか発電ができませんし、風力発電は風が一定に吹くわけではありません。
しかし蓄電池と組み合わせることで、たくさん発電できるときはRFBに充電して、太陽も風も無い時にはRFBに充電した電気を使えます。

政府は脱炭素化エネルギー社会の実現を推進すべくエネルギーミックスの実現に向けて、2030年には再生可能エネルギーの電源構成を22~24%とする目標値を設定しています。
蓄電池はいくつか種類ありますが、レドックフロー電池は安全面、コスト、長寿命から最も普及すると期待されています。

FJC製品

FJC製品

レドックスフロー(RFB)電池の構造

アピールポイント

  • 中小企業の基板技術高度化(RFBセパレータ)「経済産業省」
  • ベンチャー企業などによる新エネルギー技術革新支援事業(NEDO)

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