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物だけじゃない製造[北海道編]

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掲載日:2025.09.19
物だけじゃない製造[北海道編]

地域活動をまとめて報告させていただきます。
去年2024年12月26日のトピックス【物だけじゃない、日本も製造する。】以来なので、結構溜まってました。

本日の目次です。
・2025年5月21日  北見工業大学でFJ社長が講演
・2025年3月17日  千歳市主催の「高校生向けバスツアー」の見学対応
・2025年9月11日~ 千歳高校より1名、インターンシップ
・2025年7月2日~  北陽高校より実習生3名(計5日間)
まとめ :ものづくりは自由だ

北見工業大学でFJ社長が講演

2025年5月21日(水)、北海道の北見工業大学にて、FJコンポジットの社長・津島栄樹が講演をしてきました。製品の話以外にも、会社経営など、幅広くお話しさせていただきました。

講演は2年生全員の必須科目であり、300人以上の学生が出席いただきました。真剣に聴いてくれる学生が多く見受けられ、充実した発表になりました。この場をもって、改めて感謝申し上げます。

講演では、1998年・長野オリンピックで金メダルを受賞した清水宏保選手が炭素繊維(CFRP)のスケートシューズを採用した話など、懐かしい話もありました。今では炭素繊維が当たり前の時代になりましたね。
ITのように急激に変わる分野とは異なり、材料やものづくりの世界では日々の地道な研究が未来を築きます。FJコンポジットには材料に関する豊富なノウハウがあり、その積み重ねが新しい製品や価値につながっています。

千歳市主催の「高校生向けバスツアー」の見学対応

2025年3月17日(月)、千歳市が主催する高校生向けのバスツアーがあり、弊社も見学先に選んでいただきました。「就職サポートブック」にも掲載され、地元の高校生の皆さんに、製造業の現場を直接見てもらえる良い機会になりました。

今回のツアーを通じて、地元にはこんな企業があるんだ!と知ってもらったり、地域の中での仕事の役割を少しでも感じてもらえたら嬉しいです。いろいろな業種を見学することは、自分の適性や興味に気づくきっかけにもなりますし、社員との交流を通して「働くってこういうことなんだ」とリアルに感じてもらえたらと思います。

実は私自身も学生の頃、たくさんの企業を見学しました。当時は知識がなくて細かいことは分からなかったけれど、現場の雰囲気を肌で感じるだけでも大きな刺激になりました。振り返ると、あの時に得た経験が今の自分を形作る一部になっています。若いうちに多くの情報や体験に触れることは、必ずどこかで役に立つんだなと実感しています。知識も大切だけど風を感じることも同じくらい大切だと思います。

千歳市のこうした取り組みは本当に素晴らしいと思いますし、私たちもこれから若い世代に少しでも刺激を届けられるように頑張っていきたいです。

千歳高校より1名、インターンシップ

2025年9月11日(木)~12日(金)の2日間、千歳高校の生徒1名をインターンシップとして受け入れ、研修を行いました。1日目は「設計」、2日目は「製造」と、実務を交えながらものづくりの流れを体験してもらいました。

これを書いている私は設計を担当したのですが、参加した生徒さんはとても好奇心旺盛で、リアクションも良く、こちらが教えていても楽しい時間になりました。ものづくりは「楽しんでなんぼ」。計算など少し難しい内容もありましたが、設計の魅力を感じてもらえたようで良かったです。

事前に質問をたくさん考えてきており、高校生とは思えないような的を得た内容で、こういう人材が将来活躍するんだと感じました。大人になってもFJコンポジットで経験したワクワク感を忘れないでくださいね、忘れられちゃったら泣いちゃうし、覚えてくれてても泣いちゃうよ。(それくらい、こちらも刺激をいただきました。)

北陽高校より実習生3名(計5日間)

千歳市の北陽高校より3名が、職業体験として合計5日間の実習を受けに来ました。

FJコンポジットでは、製品ごとに5つのチームに分かれて製造を行い、さらに開発や加工の専門チームもあります。今回はそのすべてを順番に体験してもらい、幅広くものづくりの現場に触れていただきました。

初めは「製造業って堅苦しい雰囲気なのかな?」というイメージを持っていたようですが、日に日に楽しさを感じてもらえたようで、現場の私たちもとても嬉しかったです。(内1名は、以前に会社見学をされて興味を持ってもらい、本実習へと至りました。)

最終日は私が設計を担当。題材に選んだのは、スマホを横持ちで操作できるコントローラです。ケースを付けたまま装着できる仕様です。作る物はその日その場で会話をしながら「一番喜んでもらえるものは何か?」を考えるフリースタイルでやってます。(絶対楽しませたい系エンジニア)
即興で決めて設計から3Dプリンタ造形までやりきるのはヒヤヒヤしますが、良いモノが閃いて完成した際には、一緒に多幸感に溺れることができます。

一見すると製造とは関係ない“遊び道具”のように思えるかもしれませんが、そこにはものづくりのノウハウが詰まっています。私自身も設計に慣れているつもりですが、こうした実習を通じて改めて学ぶことがたくさんあります。

アイデアを形にする過程では、限られた実習時間で完成するように段取りを組むことが重要です。いつも四六時中ものづくりをしていることで、「設計から完成までの筋肉」が自然と脳に鍛えられていたのを実感しました。いつも本気でふざけててよかった!もしこの「筋肉量」を競う大会があるなら、世界一マッチョかもしれません。(※たまには真剣さも必要)

今回の職業体験が、生徒さんたちにとって「ものづくりの面白さ」を感じるきっかけになっていたら嬉しいです。

まとめ :ものづくりは自由だ

FJコンポジットの社長は「自由な発想でものづくりをしよう」とよく言います。その考え方を大切にしているからこそ、弊社には制服がなく、日々現場でアイデアを出し合う自由な空気があります。

製造業というと「専門の知識や工学部出身でないとできない」と思われがちですが、実際にはそうではありません。弊社でも開発に携わっている人の中には工学部卒が少なく、純粋にものづくりを楽しむ気持ちや、ユニークな発想を持った人が活躍しています。

ものづくりは決して堅苦しいものではなく、創造性を自由に楽しみながら取り組むものだと思います。私たちの現場がその一例となり、ものづくりに関心を持つ方々に「もっと気軽に挑戦していいんだ」と感じてもらえたら嬉しいです。気持ちがあれば自然と技術が身に付いていきます。

9ヵ月ぶりの「地域貢献系」トピックステーマとなりましたが、北海道地域の皆様とたくさん出会わせていただきました。刺激を与えられるよう弊社なりに一生懸命準備をしたのですが、気付いたら刺激をもらう側になっていました。この刺激が回りまわって新たな物づくりへと還元されるのだと思います。